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「今すぐ傘が要るのに、手元にない」——そんな瞬間は、突発の雨だけでなく炎天下の外回りや来客対応、直行直帰の日にも潜んでいます。
この記事では、傘・日傘シェアが効く代表的な10のシーンを4つのグループに分けて紹介したうえで、「自前で用意する」との違い、見積もりの桁感を早くつかむためのポイントまで整理します。
突発の雨で困る場面――「持っていない日に限って降る」

まず一番数が多いのが、この3つです。
- 19時のゲリラ豪雨、駅まで5分。わずか5分のためにまたコンビニで傘を買う。「今年これで4本目」という声も珍しくありません。買った傘は結局使われないまま傘立てに残り、翌週また同じことが起きます。
- 昼休み、12時は晴れていたのに12時40分に豪雨。置き傘があってもオフィスの中にある限り役に立ちません。必要なのは「今いる場所の近くで1本借りられる」ことです。
- 折りたたみ傘では負ける強い雨の日。天気予報は傘マークまでは教えてくれても、雨の強さまでは教えてくれません。しっかりした専用傘が必要な場面です。
いずれも、詳しくは帰宅時の突然の雨とビニール傘の出費についての記事でも取り上げています。
炎天下の外回りと日傘――晴れの日こそ効く

14時の直射日光の中、客先まで徒歩12分。
汗だくで到着することが、その日いちばんの商談リスクになる、という声もあります。
この「移動」は、制度の上でも無関係ではありません。
厚生労働省の通達(基発0520第6号)は、熱中症対策の対象となる「暑熱な場所」について、「必ずしも事業場内外の特定の作業場のみを指すものではなく、出張先で作業を行う場合、労働者が移動して複数の場所で作業を行う場合や、作業場所から作業場所への移動時等も含む趣旨であること」と明記しています。
オフィスの中が涼しくても、社員が外に出ている時間は別問題だということです。
もう一つの場面が、日傘を使いたい社員の一歩目です。
「買う」「毎日持ち歩く」「オフィスで浮かないか」という3つの障壁で踏み出せない社員は少なくありません。
傘立てに晴雨兼用傘が並び、誰でも1本抜いていける状態なら、この3つが同時に消えます(男性社員がこの一歩目を踏み出しにくい理由はこちらの記事で詳しく扱っています)。
若手には気にならない猛暑日の徒歩10分も、療養明けや体調に配慮が必要な社員にはその日を左右することがあります。
本人からは言い出しにくいからこそ、「誰でもいつでも使える状態」があること自体が、個別に申し出させずに済む配慮として機能します。
日傘は「気休め」ではない、という根拠
社内で日傘の話を出すと「気休めでは」と返されがちですが、環境省の資料には根拠となる数字があります(環境省「日傘の活用推進について」2019年5月21日)。
環境省資料の記載 | 内容 |
|---|---|
発汗量 | 日傘の使用で汗の量が約17%減ることが分かった |
暑さ指数(WBGT) | 日向に比べ1〜3℃程度の低減効果 |
クールビズとの併用 | クールビズ単独で約11%低減、日傘併用で合計約20%低減 |
街路樹との比較 | 日傘を差す効果は、10m間隔で街路樹を形成する効果に匹敵 |
数値は、人工気象室(気温30℃・湿度50%・日射量1.2kW/㎡・風速0.5m/s)で男性6名が15分間の歩行運動を2回行った実験条件によるものです。
日傘は熱中症を防ぐものではなく、熱ストレスを下げる補助的な対策として位置づけられています。
「クールビズだけで11%、日傘を足すと20%」という数字は、服装の見直しをすでに済ませた会社ほど効く一文です。
来客対応と社内の置き傘――総務の悩みが軽くなる場面
来客が帰るとき、外は土砂降り。
渡した受付のビニール傘が戻ってきた記憶はほとんどない、という総務担当者は多いはずです。
街のスポットで返せる共用の傘なら、「返却は最寄り駅でどうぞ」で済みます。
置き傘そのものにも、構造的なクセがあります。
使った日に持ち帰り、翌朝また忘れる。
必要な日に限って傘立ては空になり、本数を増やしてもこの構造は変わりません。
傘そのものより「使える状態」が常に会社にあることが、置き傘の完成形といえます。
ある導入企業の匿名アンケートでは、社内に傘シェアがあることを知っている社員が95.7%、実際に使ったことがある社員が52.2%という結果も出ています。
一部の社員だけの福利厚生ではなく、全社員が使う場面を持つ施策だということです。
株主総会やイベントの設営で、大型の傘が雨天時の荷物運搬時の雨よけとして役立つという場面もあります。
傘立ての用途は、通勤・外出だけにとどまりません。
移動が多い日――持って歩き続けなくていい傘

直行直帰や出張の日。
朝は雨、夜は晴れ、ということもよくあります。
行きに買った傘を乾いた夜道で持ち歩くのは、地味にストレスです。
朝オフィスで借りて、夜は出先の最寄り駅で返せれば、この荷物が消えます。
ここまでの10場面を、「誰が・いつ困るか」で整理した早見表です。
自社でどの場面が多いかを思い浮かべる材料にしてください。
# | 活用シーン | 主に困る人 | 傘シェアの効き方 |
|---|---|---|---|
1 | 帰宅時の突発雨 | 全社員 | コンビニ傘の出費と濡れ帰りをなくす |
2 | 昼休みの急な雨 | 外出するランチ組 | 外出先のスポットで借りて濡れずに戻る |
3 | 折りたたみでは負ける強雨 | 通勤・外回り社員 | しっかりした専用傘で強い雨に対応 |
4 | 炎天下の外回り | 営業・外勤 | 晴雨兼用の日傘で移動時の暑さに備える |
5 | 日傘の最初の一歩 | 日傘未経験者 | 「買う・持ち歩く・浮く」の障壁が消える |
6 | 猛暑日の通勤・外出 | 体調に配慮が要る社員 | 申し出なしで使える状態を用意できる |
7 | 来客対応 | 受付・総務 | 返ってこないビニール傘を減らす |
8 | 置き傘・放置傘 | 総務 | 「使える状態」の常備で放置傘が減る |
9 | イベント設営 | 設営担当 | 大型傘が荷物の雨よけに活躍 |
10 | 直行直帰・出張 | 移動の多い社員 | 街のどこでも返せるので持ち歩かない |
「自前で用意する」との違いはどこにあるか
検討時に必ず出るのが、「傘を買い足せばいいのでは」「置き傘のルールを作ればいいのでは」という声です。
3つの選択肢を、金額ではなく手間と構造で並べると差が見えてきます。
論点 | ①自社で傘を買い足す | ②置き傘ルールを整備する | ③傘シェアを導入する |
|---|---|---|---|
雨の日の在庫 | 使われた分だけ空になる | 持ち帰り分が翌朝戻らない | 補充・メンテを事業者側が実施 |
持ち帰り後 | 戻らない前提 | ルールで戻せと言うしかない | 街のスポットで返却されて循環 |
来客対応 | 渡し切りで補充が続く | 社員用と分ける管理が必要 | 「最寄り駅で返却を」で完結 |
放置傘 | 増える | 持ち主不明が残る | 持ち主不明の傘が減っていく |
夏(日傘) | 別途購入が必要 | 対象外になりがち | 晴雨兼用なら同じ1本で対応 |
総務の運用 | 発注・補充・廃棄が都度発生 | 周知・棚卸し・持ち主照会 | 設置・清掃・問い合わせは事業者側 |
この表から見えてくる分かれ目は、次の2点です。
拠点が1つで出社が数十名規模、駅直結〜徒歩1〜2分、外回りや来客がほとんどない——という条件がそろうなら、まずは置き傘の管理ルールを整えるほうが早い場合もあります。
逆に、駅から徒歩5分以上、外回り・来客が日常的にある、複数拠点、毎年の大掃除で持ち主不明の傘が出る、直行直帰が多く社員の移動が街中に広がる——こうした条件が重なるほど、傘シェアの効果は大きくなります。
とくに最後の条件は、オフィス内で完結する自前の傘では原理的に代替できません。
軸になるのは「本数」ではなく「使える状態が維持されるか」で、買い足しは在庫不足を一時的に薄めるだけにとどまります。
見積もりの桁感を早くつかむ3つの数字
料金は企業規模に応じた月額制で、公開の定価表はありません。
ただ、問い合わせの一通目に次の3つを書いておくと、桁感の回答が最短で戻ってきます。
- 従業員数と、そのうちの出社人数(在宅勤務が多ければ出社ベースも添える)
- 拠点数(本社のみか、支社・営業所も対象にするか)
- オフィス内に置く傘立ての台数(0台=社員が街のスポットのみ使う形も選べます)
台数は現地を見て決めるのが確実ですが、自分で目安を持ちたい場合は「雨の日に同時に傘を必要とする人数」——出社人数のうち朝に傘を持たずに出た人が上限——から逆算し、その規模を伝えて提案を受けるのが早道です。
導入の仕組みや進め方そのものについては傘シェアリングの仕組みと法人導入の流れで詳しく整理しています。
梅雨(6月)や猛暑(7月)に間に合わせたい場合は、その2〜3か月前には問い合わせを済ませておくと安全です。
よくある質問
Q1. 傘シェアは雨の日以外にも使えますか?
A. はい。晴雨兼用の傘なら夏は日傘として使え、炎天下の外回りや通勤の暑さ対策になります。
Q2. 自社で傘を買い足すのと何が違いますか?
A. 自前の傘は使った人が持ち帰り、翌朝戻らないため、必要な日ほど在庫が空になります。
傘シェアは補充・メンテナンスを事業者側が行い、借りた傘は街のスポットで返却されて循環します。
駅から近く外出も少ない小規模拠点なら、まず置き傘ルールの整備で足りる場合もあります。
Q3. 料金はどのくらいですか?
A. 企業規模に応じた月額制です。
金額は従業員数・拠点数・傘立ての台数で決まるため、この3点を添えて見積もりを依頼するのが最短です。
Q4. 借りた傘はオフィスに返さないといけませんか?
A. いいえ。オフィスで借りて帰宅時に最寄り駅で返せます。朝、駅で借りてオフィスで返すこともできます。
Q5. 日傘に馴染みのない社員でも使ってもらえますか?
A. 傘立てに常備されていて誰でも1本抜いていける状態にしておくと、「買う」「持ち歩く」といった心理的なハードルが下がり、自然と手に取ってもらいやすくなります。
アイカサは、"雨の日も晴れの日も快適にハッピーに"、"使い捨て傘をゼロに"をミッションに2018年12月にサービスを開始した、日本初の本格的な傘のシェアリングサービスです。
アプリ会員数は約100万人となり(2026年7月時点)、12都道府県・全国1,000駅以上、合計約2,500か所のスポットに傘を設置しています。
法人向けの「アイカサOffice」は、この仕組みをオフィスにそのまま持ち込むサービスです。
オフィスで借りた傘は帰りに最寄り駅で返せ、専用の傘立てはアプリ登録なしでそのまま使えます。
晴雨兼用のため夏は日傘としても活躍し、補充・メンテナンス・社員からの問い合わせ対応はアイカサ側で対応します。
利用回数・利用者数のレポートも提供されるため、社内報告や継続判断にそのまま使えます。
オフィスの傘の悩みを仕組みで解決するアイカサOfficeが気になった方は、こちらからお問い合わせください。
※『アイカサ』を1回レンタルすることにより、CO2約692gの削減に貢献します。(参照:環境省3R原単位の算出方法より https://www.env.go.jp/press/files/jp/19747.pdf)
※本記事は2026年7月時点の公開情報をもとに、一般的な情報提供を目的として作成したものです。
法令の解釈・適用や税務上の取扱いは個別の事情により異なる場合があります。
実際の対応にあたっては、所轄の労働基準監督署、社会保険労務士、税理士等の専門家にご確認ください。



