アイカサJournal

「コンビニ傘、今年4本目」帰宅時の突然の雨に一番効く備え

19時、退社しようとした瞬間に窓の外が土砂降りに変わる。駅までのわずか5分のために、またコンビニでビニール傘を買う——「これで今年4本目」。この記事では、この「買い足し」が止まらない理由と、総務が低コストで打てる現実的な一手を整理します。

i
アイカサ編集部
監修:アイカサ編集部
読了 約8
「コンビニ傘、今年4本目」帰宅時の突然の雨に一番効く備え
目次

19時、退社しようとした瞬間に窓の外が土砂降りに変わる。
駅までのわずか5分のために、またコンビニでビニール傘を買う——「これで今年4本目」。
この記事では、この「買い足し」が止まらない理由と、総務が低コストで打てる現実的な一手を整理します。

帰宅時の突然の雨でコンビニ傘が増える理由

帰宅時の突然の雨でコンビニ傘が増える理由

帰宅時にコンビニ傘が増えるのは、「予報の読みにくさ」と「置き傘の弱点」が重なるからです。
夕方の天候は読みにくく、朝の予報が晴れでも午後に局地的な夕立が来る日は珍しくありません。
傘を持つかどうかの判断を個人任せにすると、多くの社員が手ぶらで出社し、帰り際に降られます。

ここで、意外に見落とされている事実があります。
自宅に使える傘があるのに、コンビニなどでビニール傘を買った経験がある人は66.8%というアンケート結果があります。
つまり買い足しは「傘を持っていないから」起きているのではありません。
傘は持っている。
ただ、降ったその瞬間に手元にないだけです。
ここを取り違えると、「社員に傘を持たせる」方向の施策にいくら手をかけても、買い足しは止まりません。

もう一つの理由は、置き傘という定番の対策に構造的な弱点があることです。
置き傘は「使った日に持ち帰り、翌朝忘れる」という流れで、いつの間にか手元から消えます。
会社が傘立てに置き傘を増やしても、使われた傘は持ち帰られ、残るのは所有者不明の放置傘だけ。
備えたつもりが補充と片づけの手間に変わり、肝心の「降ったその日」には使える傘がない——これが買い足しの止まらない、もう一つの理由です。
この構造は「置き傘の再定義|『1本持つ』から『使える状態を常備する』へ」でも詳しく取り上げています。

「返す場所」を変えるだけで、買い足しは止められる

「返す場所」を変えるだけで、買い足しは止められる

買い足しの正体は、値段でも社員の意識でもなく、傘を返す場所が退社後の動線から外れていることにあります。
一般的な置き傘やレンタル傘は「借りた場所に返す」前提でできているため、帰り道では翌朝オフィスまで持ち帰るしかありません。
持ち帰った傘は自宅の玄関に置かれ、翌朝は忘れられ、会社の傘立てからは静かに減っていきます。
逆に言えば、借りた場所と違う場所で返せるなら、この連鎖は起きません。
オフィスで借りて、家の最寄り駅で返す。
持ち帰らないので、忘れることもありません。

これを成立させるのは、街側に返却先がどれだけあるかです。
傘シェアリングの設置網は広がっており、判断の急所は「自社の設置網が広いか」ではなく「自社の社員が使う路線・駅に返せる場所があるか」です。
全国の数字が大きくても、社員の帰宅ルートに返却先がなければ意味がありません。
検討時は、自社の通勤実態と設置マップを重ねて確認するのがおすすめです。
共用の傘の仕組みを取り入れた実証では、社員の52.2%が実際に利用したという結果もあります。

夏は「雨」と「暑さ」が同じ動線で起きる

夏は「雨」と「暑さ」が同じ動線で起きる

夕立の季節と猛暑の季節は同じで、社員が困る場所も同じ——駅とオフィスのあいだの数分間です。
ここを「雨対策」と「暑さ対策」で別々の施策として扱うと、どちらも中途半端になります。

2025年6月1日、労働安全衛生規則に第612条の2が新設され、職場の熱中症対策が事業者の義務になりました。
オフィス勤務だから関係ない」と読み飛ばされがちですが、厚生労働省の通達(基発0520第6号)は「暑熱な場所」について「必ずしも事業場内外の特定の作業場のみを指すものではなく、出張先で作業を行う場合、労働者が移動して複数の場所で作業を行う場合や、作業場所から作業場所への移動時等も含む趣旨である」と明記しています。
営業の外回りや複数拠点を回る勤務がある会社は、他人事ではありません。

対象になるのは継続して1時間以上、または1日当たり4時間を超えて行われることが見込まれる作業ですが、通達はこれに当たらない場合であっても「改正省令に準じた対応を行うよう努めること」と求めています。
義務の中身は、報告体制の整備・重篤化を防ぐ措置手順の作成・作業者への周知の3点で、周知は掲示・メール・朝礼のいずれでも差し支えないとされています。
制度全体は「熱中症対策の義務化とは?企業がやるべきこと総まとめ」で詳しく解説しています。

このうち「移動時の熱ストレスを下げる」部分は、傘で同時に解けます。
環境省は日傘の活用を推進しており、日射を99%以上カットする日傘の使用で汗の量が約17%減り、日向に比べて1〜3℃程度のWBGT低減効果があるとされています。
クールビズ単独では約11%の低減にとどまるところ、日傘を併用すると合計約20%程度まで下げられるとも示されています。
晴雨兼用タイプの傘なら、雨対策として置いた傘がそのまま夏の移動時の暑さ対策になり、予算枠も担当者も1つで済みます。

検討を進めるときの3つの見極めポイント

「傘立てが散らかる」「社員が買い足す」を解く方法を検討する際は、次の3点を確認すると判断しやすくなります。
社員の帰宅ルートに返却先があるか。
なければ社外で返せる仕組みは成立しません。
総務が管理に使える時間があるか。
傘の管理に月数時間を割ける体制なら自社運用でも回りますが、割けない場合は管理ごと外に出す方が現実的です。
直行直帰・出張・複数拠点の勤務があるか。
あるなら、社内完結の仕組みでは原理的にカバーできません。

なお、既存の置き傘を全廃する必要はありません。
既存の傘は自然減に任せ、以降の補充だけを止めて置き換えていくのが、社内調整コストがいちばん小さい進め方です。
導入を検討する際は、置き傘の年間購入費、放置傘の廃棄・整理コスト、傘関連の総務工数を自社の数字で出してから見積もりを取ると、比較がそのまま社内での説明材料になります。

オフィスの傘の悩みを、仕組みで解決する「アイカサOffice」

帰り道に返せる傘」を会社として用意できるのが、法人向けの傘シェアです。
「アイカサ」は、"雨の日も晴れの日も快適にハッピーに"、"使い捨て傘をゼロに"をミッションに2018年12月にサービスを開始した、日本初の本格的な傘のシェアリングサービスです。
アプリ会員数は約100万人(2026年7月時点)、12都道府県・全国1,000駅以上、合計約2,500か所にスポットを設置しています。

法人向けの「アイカサOffice」は、この仕組みをオフィスに持ち込むサービスです。
オフィスで借りた傘は帰りに最寄り駅で返せて、駅で借りてオフィスで返すこともできます。
専用の傘立てはアプリ登録なしで使え、晴雨兼用の傘なら夏の暑さ対策にもなります。
傘の補充・メンテナンス・問い合わせ対応はアイカサ側が担当し、利用実績もレポートで確認できます。
専用の傘は壊れても修理して使い続ける前提で設計されています。

料金は企業規模に応じた月額制です。

▼ アイカサOfficeの導入相談・お見積もりはこちら

※『アイカサ』を1回レンタルすることにより、CO2約692gの削減に貢献します。(参照:環境省3R原単位の算出方法より https://www.env.go.jp/press/files/jp/19747.pdf)

よくある質問

Q1. 導入までどれくらいかかりますか?

A. 既存の街のスポットを社員が使う形であれば比較的短期間、オフィス内に専用の傘立てを追加設置する場合はやや時間がかかります。
正確な時期は問い合わせ時にご確認ください。

Q2. アプリを入れたがらない社員はどうなりますか?

A. オフィス内に設置する専用の傘立てはアプリなしでも使える形になっています。
登録の手間が壁になって使われない、という失敗を避けやすくなります。

Q3. 社員が使っている途中で傘が壊れたら、誰が負担しますか?

A. 利用中の破損については、追加負担が出にくい料金設計になっています。
詳細はお見積もり時にご確認ください。
傘そのものも修理して使い続ける設計です。

Q4. 今ある置き傘や傘立てはどうすればよいですか?

A. 一度に処分する必要はありません。
所有者不明の傘を告知・保管のうえ整理し、以降の補充をやめて置き換えていくのが現実的な進め方です。

Q5. オフィス以外の場所でも使えますか?

A. 使えます。
直行直帰や出張の日に朝オフィスで借りて夜は出先の最寄り駅で返す、といった使い方ができるのが、社内完結のレンタルとの違いです。

Q6. 費用はどのくらいですか?

A. 企業規模に応じた月額制で、拠点数・設置形態によって変わるため、金額は個別のお見積もりでの提示となります。
置き傘の年間購入費・整理コスト・総務工数を先に自社の数字で出しておくと、現行コストと並べた形で見積もりを受け取れます。

Q7. 熱中症対策として、傘だけで足りますか?

A. 足りません。
日傘は熱ストレスを下げる補助的な対策であり、それ単独で熱中症を防げるものではありません。
報告体制の整備・措置手順の作成・周知という通達の3点を土台にしたうえで、傘は移動時の負担を減らす一枠として位置づけてください。

出典・参考:

  • 厚生労働省労働基準局長通達「労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行等について」基発0520第6号(令和7年5月20日)
  • 厚生労働省 職場における熱中症予防情報 https://neccyusho.mhlw.go.jp/
  • 環境省「日傘の活用推進について〜夏の熱ストレスに気をつけて!〜」(2019年5月21日) https://www.env.go.jp/press/106813.html
  • 環境省 熱中症予防情報サイト(暑さ指数) https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php

※本記事は2026年7月時点の公開情報をもとに、一般的な情報提供を目的として作成したものです。
法令の解釈・適用や税務上の取扱いは個別の事情により異なる場合があります。
実際の対応にあたっては、所轄の労働基準監督署、社会保険労務士、税理士等の専門家にご確認ください。

i
アイカサ編集部
監修:アイカサ編集部(傘シェアリングサービスの運営チーム)

More Rainy Stories同じカテゴリ・同じエリアの記事

雨の日の移動を、もっと軽やかに。

全国2,000以上のスポットで傘をレンタル。必要なときに借りて、どこでも返せる。