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真夏の14時、直射日光の中を客先まで徒歩12分。
着いたときには汗だくで、名刺交換の前に一息つく——そんな経験はありませんか。
この記事では、環境省データが示す日傘の効果の中身と、会社として日傘を「使われる状態」にする考え方を、総務・人事の実務目線でまとめます。
- 環境省データが示す日傘の効果(数値)
- 「移動時間」も義務化の対象になりうる理由
- 何本用意すればいいかの考え方
- 傘立てを散からせないコツ
環境省データが示す日傘の効果

環境省は2019年5月21日に、日傘の効果を数値で示した資料「日傘の活用推進について」を公表しました。
実験は人工気象室(気温30℃・湿度50%・日射量1.2kW/㎡・風速0.5m/s)で、男性6名が15分間の歩行運動を2回行う条件で行われています。
項目 | 効果 |
|---|---|
日射カット率 | 99%以上(遮光性の高い日傘の場合) |
汗の量 | 約17%減 |
暑さ指数(WBGT) | 1〜3℃低減 |
熱ストレス低減(クールビズ単独) | 約11% |
熱ストレス低減(クールビズ+日傘併用) | 約20% |
この表からわかるのは、日傘がクールビズを補う存在だということです。
すでにクールビズに取り組んでいる会社なら、日傘を足すだけで低減幅がほぼ倍になります。
効果は「10m間隔で街路樹を形成する効果に匹敵する」とも紹介されています。
日陰を持ち歩けると考えると、イメージしやすいかもしれません。
ただし日傘は熱中症を防ぐものではなく、水分・塩分の補給や休憩と組み合わせて初めて効果を発揮する補助的な対策です。
暑さ指数(WBGT。
気温・湿度・日射などをまとめた指標)とあわせて使うことを、社内に伝えるときに補足しておくと安心です。
「移動時間」も対象になりうる、通達の一文

2025年6月1日、改正労働安全衛生規則(安衛則第612条の2)が施行され、一定の暑熱環境で働く人を抱える会社に熱中症対策が義務づけられました。
対象は、暑さ指数(WBGT)28度以上または気温31度以上の場所で、継続して1時間以上、または1日4時間を超えて行われることが見込まれる作業です。
意外と知られていないのが、厚生労働省の通達に書かれたこの一文です。
「出張先で作業を行う場合、労働者が移動して複数の場所で作業を行う場合や、作業場所から作業場所への移動時等も含む趣旨であること」。
オフィス中心の会社でも、外回りや出張が多ければ対象になりうるということです。
対象に当たらない場合も、同じ通達は改正省令に準じた対応に努めるよう求めています。
移動時の暑さ対策を用意しておくことは、会社にとって一つの備えになります。
何本用意すればいいか

社内で提案するとき、最初に聞かれるのが「で、何本いるの?」です。
結論は、全社員分は要りません。
日傘は「外に出る瞬間に手元にあればいい」装備だからです。
目安は、外出の多い社員のうち、同じ時間帯にまとまって出ていく人数から逆算します。
従業員300名・外出の多い人が2割・そのうち同時に出る割合が3割なら、60名の3割で18名、予備を含めて20本程度が出発点になります。
全社員分の300本とは一桁違います。
まずは外回りの多い部署や駅から遠い拠点で少数から始め、1シーズンの実績を見て増やすのが手堅いやり方です。
拠点が複数あるなら、拠点ごとに考えます。
A拠点の傘はB拠点では使えないため、全社合計で丸めるとどこかが必ず足りなくなります。
傘立てを散からせないコツ
共用の日傘を用意しても、私物の傘立てにそのまま混ぜると効果が薄れます。
雨傘・私物・忘れ傘と混在すると、どれが共用の日傘か分からなくなり、社員は手を出しにくくなるからです。
共用の傘は専用の置き場に分け、一目で「共用」と分かる状態にするのがコツです。
置き場所も重要です。
会議室の脇や倉庫では、思い出さないと取りに行きません。
エントランスやエレベーターホールなど、外出時に必ず通る場所に置くと、通りがかりに自然と手が伸びるようになります。
オフィスの傘の悩みを、仕組みで解決する「アイカサOffice」
傘立ての混在も、日傘を使われる状態にすることも、まとめて仕組みで解ける方法があります。傘のシェアリングです。
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- オフィスで借りた傘は帰りに最寄り駅で返せるため、持ち帰ったまま戻らないということが起きにくくなります。
- 専用の傘立てに共用の傘だけが並ぶため、私物や忘れ傘との混在が起きません。
- 専用の傘立てはアプリ登録なしでそのまま使え、記名も貸出簿も不要です。
- 晴雨兼用の傘なので、夏の通勤や外回りの暑さ対策にもそのまま使えます。
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料金は企業規模に応じた月額制です。自社の拠点規模での本数の目安や進め方も含めて、お問い合わせ時にご相談いただけます。
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よくある質問
Q1. 会社で日傘は何本用意すればいいですか?
A. 全社員分は不要です。
外出の多い社員のうち、同じ時間帯にまとまって出ていく人数から逆算するのが目安です。
従業員300名なら20本程度が出発点になります。
Q2. 会社の日傘は誰が管理するのですか?
A. 自社で購入する場合は、貸出の管理や紛失・破損時の補充が総務の業務として残ります。
管理工数を増やしたくない場合は、補充や返却の運用ごと任せられるシェアリング型を検討する方法もあります。
Q3. 雨傘と日傘が混ざって傘立てが散らかっています。どうすればいいですか?
A. 共用の傘は私物の傘立てと物理的に分け、一目で共用と分かる状態にするのが基本です。
専用の什器を使うと、混在そのものが起きにくくなります。
Q4. 日傘だけで熱中症は防げますか?
A. 日傘は体感温度と発汗を抑える補助的な対策です。
水分・塩分の補給や休憩、暑さ指数(WBGT)の確認とあわせて使うことが前提になります。
Q5. 日傘の効果はどんな日差しでも同じですか?
A. 環境省の数値は人工気象室での実験にもとづくもので、実際の効果は傘の遮光性能や屋外の気象条件によって変わります。
目安として捉えるのがおすすめです。
環境省の実験データが示すとおり、日傘は移動時間の暑さを和らげる備えになります。
まずはエントランスの傘立てに、晴雨兼用の傘を1本置くところから始めてみてください。
出典・参考: 環境省「日傘の活用推進について」(2019年5月21日報道発表)/環境省「熱中症予防情報サイト(暑さ指数WBGT)」/厚生労働省「職場における熱中症対策(改正労働安全衛生規則・基発0520第6号)」
※本記事は2026年7月時点の公開情報をもとに、一般的な情報提供を目的として作成したものです。
日傘の効果に関する数値は人工気象室での実験にもとづくもので、実際の効果は傘の遮光性能や屋外環境によって変わります。
法令の解釈・適用は個別の事情により異なる場合があります。
実際の対応にあたっては、所轄の労働基準監督署や社会保険労務士等の専門家にご確認ください。



