アイカサJournal

ビニール傘は年間どれだけ使われているのか|実態調査2026でわかった約3,000万本という数字

ビニール傘は年間どれだけ使われているのか|実態調査2026でわかった約3,000万本という数字

アイカサを運営する Nature Innovation Group は2026年8月、「使い捨て傘の実態調査2026」を公表しました。ビニール傘が1年間にどれだけ使われているかを、貿易統計と利用者アンケートの両面から推計したものです。

読了 約5
東京TOKYO21時から雨
21°Cこのあと雨になります厚い雲・湿度 89%
この先の降水確率47%18時75%21時32%0時39%3時
降ったら東京で借りられます傘を借りる
目次目次を開く ⌄

アイカサ運営する Nature Innovation Group は2026年8月、「使い捨て傘の実態調査2026」を公表しました。ビニール傘が1年間にどれだけ使われているかを、貿易統計利用者アンケート両面から推計したものです。

この記事では、その調査で何が分かったのかを整理ます。数字はすべて推計あり、調査方法範囲を添えて読んでいただくためのものです。

調査でわかったこと

ビニール傘の年間消費本数推計 約2,881万本(およそ3,000万本)した。雨の降る日をならすと、1日あたり約25万本が使われている計算になります。

この推計は、財務省貿易統計(2015〜2025年)の傘の輸入本数と、気象庁降水日数、そして利用者アンケート購入実態を組み合わせたものです。全国年間降水日数は約115日(2021〜2025年の5年平均)として計算しています。

どうやって数えたのか

調査設計は次のとおりです。推計値を読むときは、この範囲前提にしてください。

調査方法

インターネット調査(2段階)

対象

全国20〜69歳の男女

回答数

スクリーニング3,000名 / 本調査700名 / 有効回答249名

調査期間

2026年7月14日〜17日

併用した統計

財務省貿易統計(2015〜2025年)、気象庁降水日数

監修

国立環境研究所 資源循環社会システム研究室 室長 田崎智宏氏

ビニール傘だけを直接数えた統計存在しません。傘全体輸入本数に、アンケートで得られた「買った傘のうちビニール傘が占める割合」を掛け合わせて推計しています。実測値ではなく推計であるは、この調査性質として押さえておく必要があります。

傘の輸入は減っている

意外に思われるかもしれませんが、日本に入ってくる傘の本数はこの10年で減っています。

2015年

約1億3,093万本

2021年

約7,041万本外出が減った年)

2025年

約8,811万本

2015年と2025年を比べると約33%減。同じ期間に、折りたたみ傘の占める割合は約19%から約41%へと倍増し、1本あたりの平均輸入単価も290.5円から498.9円へ、およそ1.7倍になりました。

安い長傘数多輸入する形から、持ち歩ける傘を選んで買う形へ。市場全体としては、この10年で確実変化しています。

それでも使い捨てが残る理由

市場が変わっても、突然の雨で傘を買う行動はなくなっていません。調査でとくに目を引いたのは次の数字です。

突然の雨でビニール傘を買った人のうち、95%は自宅に使える傘を持っていました。

持っていないから買うのではなく、持っているのに、その場にないから買う。これが使い捨てが減らない理由中心にあります。

過去1年間に傘を買った人は28%。そのうち3人に1人が「その場でビニール傘を買った」経験を持っていました。買った傘の内訳は、ビニール傘35%・それ以外長傘29%・折りたたみ傘36%。長傘に限れば、2本に1本以上ビニールです。

買う瞬間に何を考えているか

その場で傘を買った理由は、次の順に多くなっています。

  • 濡れるストレスを避けたい(53%)
  • 目的地まで距離あり、傘が要る(47%)
  • 雨が止むのを待つ時間がない(41%)

いずれも「その場をしのぐ」ための判断です。環境への配慮が足りないから買うのではなく、濡れずに移動する手段がその瞬間に他になかった、という順序で起きています。

だとすれば、減らすために必要なのは呼びかけではありません。雨に降られたその場所で、傘を買う以外選択肢実際に手に届くことです。

アイカサが取り組んでいること

アイカサは2022年から「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト」を進めています。駅や商業施設に傘を置き、必要なときに借りて、別の場所で返せるようにする取り組みです。

2026年8月時点で、アプリ会員は92万人以上、傘を借りられるスポットは2,500か所以上。東京関東関西愛知岡山福岡佐賀など14都道府県に広がっています。

代表丸川今回調査について、問題は傘そのものではなく、使い捨てにされることにある」と述べています。傘が必要場面をなくすことはできません。必要になったときに、買う以外選択肢があるかどうかが分かれ目になります。

よくある質問

Q. 約3,000万本という数字正確なものですか。

推計値です。ビニール傘だけを数えた統計はないため、貿易統計輸入本数アンケートで得た構成比を掛けて算出しています。推計値としては約2,881万本で、記事見出しではこれを丸めて「約3,000万本」表記しています。

Q. 有効回答249名は少なくないですか。

本調査対象は700名ですが、回答品質確認通過した249名を集計に用いています。母数を絞ることで精度優先した設計です。調査性質上、幅を持って読む必要があります。

Q. 傘の輸入が減っているのに、使い捨てが問題になるのはなぜですか。

輸入本数は10年で約33%減りましたが、突然の雨でその場しのぎに買う行動は残っています。市場全体が縮んでも、雨に降られた瞬間選択肢が変わらなければ、使い捨ては続きます。

Q. 調査結果全文はどこで読めますか。

プレスリリース(PR TIMES)に、グラフを含む詳細掲載されています。

まとめ

この調査が示したのは、使い捨て傘が「意識の低さ」ではなく「その場の選択肢なさ」から生まれているということです。買った人の95%が家に傘を持っていたという数字が、それを端的に表しています。

数字はいずれも推計あり、調査範囲方法前提としたものです。そのうえで、雨の日に何が起きているかを考える材料になれば幸いです。

i
アイカサ編集部
監修:アイカサ編集部(傘シェアリングサービスの運営チーム)

More Rainy Stories同じカテゴリ・同じエリアの記事

雨の日の移動を、もっと軽やかに。

全国2,000以上のスポットで傘をレンタル。必要なときに借りて、どこでも返せる。